STORY

MID lab代表 渡邊 隆之

「マーケティング意思決定に不可欠な仮説立案と検証をご一緒に行い、得られた知見をノウハウとして蓄積し、 それを実践するサポートを行う」ことを使命としてMID labを設立いたしました。



大学時代に故田島義博先生に出会い、マーケティングという学問に触れたのがすべての始まりでした。 先生の勧めで(株)イトーヨーカ堂に入社し、POSの導入活用プロジェクト(「店舗実験プロジェクト」)に 参加したことがその後の私の人生を大きく変えることになります。



「売り方を変えると売上が異なってくる」ことに気が付いたときは喜びでした。
「どうすればさらに売れるか」仕事が楽しくてたまりませんでした。
あまり知られていないのですが、イトーヨーカ堂で実験的に行ったPOSは「ID-POS」でした(当時はスキャンパネルデータと呼んでおり、顧客属性を具に調べてありました)。 どんなお客様が買うのか買わないのかが把握出来るのです。伊藤雅俊社長(当時)は、「これからはこれだ!」と私に諭してくれました。 しかし、伊藤社長はデータを鵜呑みにしてはならないことも示唆してくれました。「この買い物をするお客様の生活の実態を調べて報告せよ」。



ご了解いただけた家庭を訪問してどのようなお住まいに住んでいらっしゃるのか、はたまた冷蔵庫の大きさやその中まで観察したことを今も覚えています。 マーケティングにとって、「何故」買うのか買わないのかを追究することが肝要です。 購買データは「買った結果」のデータで購買実態は把握できても消費実態を把握したわけではありません。 ショッパー・マーケティングの視点は重要ですが、コンシューマー視点は常に重要なことに変わりはありません。



そのデータの背景にある様々な購買と消費の要因の数々に着目しつつ、「売場空間での購買意思決定」を 解明することを命題とした定量&定性の総合的な研究プロジェクトを(財)流通経済研究所において結成いたしました。



研究趣旨にご賛同いただいた小売業およびメーカー、卸売業の面々42社がこれに加わり、 日本を代表する研究の最先端を走ることとなります。
「買う理由と買い方を知ると売り方が見えてくる!」がまさに実感です。



それから今日までどれだけ多くの仮説を検証してきたでしょうか。
デジタル技術の進展に伴うネットショッピングの一般化など新たな与件の追加はまさに新たなビジネス機会の追加であり、 同時に検証すべきことの追加に他なりません。 誰よりもいち早く仮説を立案し検証し、それをノウハウとして 蓄積し追加し実践に結び付けた者がマーケティングの勝者であり続けられると昔も今も確信しています。